【潜入!コーリアン®富山工場(5)】
信頼のブランドを支える生産チームの力

2019.11.26

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「均質である」「安定している」−−−コーリアン®の魅力を語るとき、よく用いられるこの言葉。それは、ブランドとしての信頼の証でもあります。安心して使っていただける製品をみなさまにお届けするため、コーリアン®の工場ではさまざまなチェックが行われています。最終回となる今回は、質の高い製品づくりを支える人の力についてご紹介します。

コーリアン®のシートができあがると、検査員がまず、直接、手で触れて確認します。指先から伝わってくる温度や手触りで、異常がないかを確認しています。

自然さと、安定した品質を両立させる

自然素材のように複雑な色柄、表層から中心まで同一素材の無垢材でありながら、工業製品の強みである安定した品質を備えている。それこそが、コーリアン®が“ほかにはない素材”と言われる理由です。でも、製造の現場では、原材料の品質、設備の調子、気温によっても製品の仕上がりが左右されるそうです。「私たちが扱っているのは生きものだから、よく見て、ちょっとした変化にも気づいてあげるようにと、いつも話しています」と製造課 統括主任の香城 敦さん。

それぞれの工程で、わずかな異変もチェック

品質のチェックは、生産ラインのあらゆる工程で行われています。たとえば、色の調合や柄の調整は機械設備でコントロールしていますが、実際に注入されている現物を目で見て、製造する色柄と相違がないか確認を行います。柄の量、太さ、長さ、向き、全体のバランスなど、確認する項目は数多くあります。数値上は問題がなくても、異変を感じた場合は、すみやかに前後の工程の担当者と連絡をとり、調整を行います。現在、富山工場で生産している色柄は100種類以上。それぞれの生産条件(作り方)は、データベースにまとめられているので、それを確認しながら作業を行いますが、目で見て判断するためには、製造する色柄のイメージを、それぞれの担当者が頭の中に持っていなくてはいけません。

クランチの入った色柄は検査のあとに研削の工程があります。研削によって柄の出かたなどが変わるので、もう一度、色や柄のチェック、不良部分がないかなどの確認のため、検査が行われます。

安定した品質を支えるクラフトマンシップ

コーリアン®のシートができあがると、専門のトレーニングを受けた検査員により検査が行われます。1枚1枚、手で触れて、端部に異常がないか、表面が波打っていないか、気泡や異物が混じっていないか、厚みや反りの問題はないかなどを瞬時にチェック。その後、単色のカラーは測色機を使って、色味を確認します。柄については、基準となるサンプルと比較し、粒や模様の量、全体のバランスに違和感がないかを見極めます。「検査員の感覚と、機器による測定の両方で確認しています」と香城さん。生産速度が速く、確認する品質項目も多いので、的確な検査を効率よく行うために、検査員は熟練度が要求されます。また、集中力を維持するため、1時間おきに交替しているそうです。検査に使う測色機などの検査機器も、4時間に1回以上の頻度で校正を行っています。
 
こうした厳しいチェックと検査に合格したシートだけが製品として出荷されています。「均質で」「安定している」品質は、生産に携わる人たちの経験や技術、蓄積されたノウハウが支えていると言えます。

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