2019.10.02
みなさんは、コーリアン®が何からできているのか、どのようにつくられているのか、ご存知でしょうか。このシリーズでは全5回の連載で、コーリアン®が工場で生産される工程をご紹介しながら、知られざる秘密に迫ります。
コーリアン®は、二つの主原料からできています。一つは、液体のメタクリル酸メチル(MMA)です。MMAはアクリル樹脂などのプラスチックの原料で、重合という化学反応を起こすことで固体になります。もう一つは、白い粉体の水酸化アルミニウム(ATH)です。ATHはアルミニウムの原料になる比較的柔らかい金属化合物です。この二つの原料を混ぜることで、白色のコーリアン®がつくられます。ATHは加熱すると水が生成されるため、燃えにくい性質の素材になります。
白色のコーリアン®に顔料を加えることで、さまざまな色のコーリアン®を生み出します。コーリアン®に用いられる顔料は鉱物を原料としています。このため、顔料を使用すると、光を通しづらくなります。コーリアン®は光を通すものもありますが、色柄によって透光性が異なるのは、顔料の使用量に差があるためなのです。 また、ベースとなるカラーにクランチと呼ばれる粒を加えると砂目柄や石目柄のコーリアン®になります。このクランチは、一度、シート状につくられたコーリアン®を細かく砕いてつくられています。そうすることで、クランチを混ぜた砂目柄や石目柄も、クランチの入っていないソリッドカラーと同等の加工性や耐久性といった特性を確保することができます。
工場での製造工程はシリーズ第二回で詳しくお伝えします。
【潜入!コーリアン®富山工場(2)】流れるベルトの上でつくられる。コーリアン®の製造工程
【潜入!コーリアン®富山工場(3)】新色が生まれる場所。ラボのお仕事
【潜入!コーリアン®富山工場(4)】製品化への道のり。ラボから生産ラインへ
【潜入!コーリアン®富山工場(5)】信頼のブランドを支える生産チームの力