PHOTO:YOSHIHITO IMAEDA
デュポン・MCC株式会社
2022.9.16
PHOTO:YOSHIHITO IMAEDA
大分に本社を置く創業100年のオーダーメイドキッチン・家具メーカーの田中工藝。同社の手がけるキッチンブランド「RILNO(リルノ)」の東京ショールームが2022年5月に移転。製品を紹介するだけでなく、キッチンでの過ごし方や住空間とのトータルコーディネートまで体感できるライフスタイル提案型のショールームとなった。
バイクの修理工場だった半地下のスペースを大規模改装したショールームは、居心地のよさがテーマ。
「移転にあたり、足を運んでくださった方にしっかりと提案ができる場所にしたいと考えました」と話してくださったのは、同社専務取締役の田中智也氏。
「キッチンは住まいの一部である」との考えから、ショールーム内はまるで住居のようなしつらえに。ダイニングセットや収納家具なども配置され、天井高は2400mmとマンションの標準的な高さに合わせて、暮らしの空間をリアルに再現している。
「住空間の中に落とし込むことでスケール感や使い勝手が伝わり、我が家ならこんな感じかなと想像しやすくなると思います。展示しているキッチンは実際に使うことができますので、料理や後片付けをしてみて、デザインだけでなく、例えばワークトップの素材は拭き掃除をすると、こんな感じになるんだ、というところまでぜひ体感していただきたいです」
このショールームでは、キッチン1台と洗面化粧台1台、そして来客用のトイレのカウンターにコーリアン®が採用されている。
展示のメインとなっているのは、料理用スペースとしてはもちろんのこと、さまざまな用途に対応する多機能キッチン。料理以外の家事やデスクワーク、子どもたちの勉強、少人数での食事も快適にできるよう多彩な工夫が盛り込まれている。
「お客様との打ち合わせでも、キッチンでいろいろなことができるようにしたいというご要望は多いですね。家の中でもご家族みなさんが長い時間を過ごす場所ですから、デザインだけでなく使い勝手も含めて、いかに居心地のよいキッチンにするかということを、一番大切に考えてプランをご提案しています」。
キッチンに求められる役割が変化しつつある中、素材選びにも新しい視点が加わっている。たとえば、ワークスペースとしてパソコンを使うならマウスが使いやすい素材かどうか、テーブルを兼ねるなら食器との相性も大事なポイントだ。
「その点、
現在、RILNO東京ショールームを訪れる人の約8割が、マンションのリノベーションでキッチンを新しくする方だという。キッチンにこだわりがありながら、搬入経路に制限があったりと、スペースに限りがあるケースも多い。「現場で継げるという点でも
多様な可能性を感じさせるアイデアと心地よいデザインで、新しい時代に寄り添うキッチンを生み出している同社。居心地のよいキッチンには、作り手の温かい想いが溢れていた。
【RILNO東京ショールーム】
●住所/東京都大田区北馬込1-17-6パークティアラ北馬込B1
http://tanakakougei.jp/
●使用色/キッチン:クラムシェルⅡ
洗面化粧台:ウェザードアグリゲート
トイレカウンター:アッシュコンクリート