デュポン・MCC株式会社
2019.10.16
コーリアン®はアメリカ、日本、韓国、中国にある4つの工場で製造されています。連載第2回目では、富山県にある日本工場でコーリアン®の製造にたずさわる現場の方にお話をうかがって、その製造工程を詳しくご紹介します。
コーリアン®の製造は、まずラボと呼ばれる場所で技術開発チームが新色の色柄を開発します。その後、工場内の生産ラインで本製造に入ります。お話をうかがった香城さんは、生産ライン全体のまとめ役です。
コーリアン®の原料であるメタクリル酸メチル(MMA)は、無色透明でサラっとした水のような液体です。まずはこれを、重合という化学反応によって固体化する途中の状態、水あめのようなドロっとした液体にします。そこに、水酸化アルミニウム(ATH)と重合促進剤、必要に応じて顔料やクランチなどを入れ、ミキサーで混合します。すべての材料がよく混ざった液体を、今度は金属のベルトマシーンの上に注いでいきます。金属ベルトの上でさらに重合が進んで固体化すると、シート状のコーリアン®になります。
シート状になったコーリアン®を製品サイズにカットしているところ。ほとんどの色柄では、金属ベルトと接している下の面が、製品の表面となるため、最後に反転させます。
ベルトの動く速度は、色柄によって変わります。また、気温や湿度によっても仕上がりが変わるので、安定した品質や色柄を確保するために、ベルト速度を微調整しています。ベルトの上で重合が進む間、シート温度は100℃以上に上がります。固まったところで冷却し、シートの両端を切断、さらに製品サイズに合わせて切断します。その後、洗浄・乾燥して、検査に回されます。クランチの入った色柄は、仕上げ研削の工程に進み、最後にもう一度、検査が行われます。実はこの検査がとても重要なのですが、そのお話は、第五回で詳しくお伝えします。
【潜入!コーリアン®富山工場(1)】 こうしてつくる〜コーリアン®のレシピ
【潜入!コーリアン®富山工場(3)】新色が生まれる場所。ラボのお仕事
【潜入!コーリアン®富山工場(4)】製品化への道のり。ラボから生産ラインへ
【潜入!コーリアン®富山工場(5)】信頼のブランドを支える生産チームの力