PHOTO: TOMOKO KUDOH
デュポン・MCC株式会社
2022.4.28
PHOTO: TOMOKO KUDOH
一人ひとりの使いやすさにこだわったオーダーキッチンを提案する「EKREA(エクレア)」。丁寧な打ち合わせをもとに、使う人の暮らしに寄り添うデザインや機能をプランニングし、家事をスムーズにするきめ細かい工夫をこらしたキッチンを製作している。もともと注文住宅やリフォームを手がける工務店のオーダーキッチン部門としてスタートしたブランドであるため、住空間とのトータルコーディネートも得意としている。
ご紹介する東京都のS氏邸は、マンションをフルリノベーションして2LDKの間取りを開放的なワンルームの住まいに変更。広々とした空間の主役は、料理教室を開いたり、シェフを呼んで友人との会食を楽しむこともできるようにと設計された「人が集うキッチン」だ。食や食器にもこだわりをお持ちのSさんと打ち合わせを重ね、数多く所有されている作家ものの食器がすっきり収まる収納や特注のシンクなど、実用性を備えながら住空間に溶け込むデザイン性も両立。オーク材やラタン、麻縄といった表情豊かな自然素材を使った家具のようなキッチンのワークトップには、グレーのベースにゆらめく白い柄が印象的なカームグレイッシュブルーが選ばれた。
「空間全体のトーンに合わせてワークトップはグレー系でご提案しました。サンプルをお見せすると、お客様も即決でした。ソリッドなグレーカラーは単調になりすぎてしまうこともありますが、カームグレイッシュブルーは白い柄がアクセントになっていて、自然な雰囲気がありながらキッチンの意匠性も高めてくれる柄だと思いました。かといって、くどすぎず、空間にもすっきりと調和しています」と話してくださったのは、エクレアオーダーキッチンの塩田氏。
石や陶器を思わせるテクスチャーを持つカームグレイッシュブルーは、室内建具や造作家具にふんだんに使われているナラ材、壁面に使用した木毛セメント板とも相性がよく、RCの躯体が剥き出しになった天井や大判タイルを敷いた床面に溶け込むように馴染んでいる。
「今回は、自然素材との組み合わせでしたが、シンプルモダンなデザインにも、和風な空間にも、どんなテイストにも合わせやすいのではないかと思います」。
S氏邸のキッチンに
「アイランドキッチンのサイズは幅2850×奥行き1000mm、バックカウンターは3320mmの長さがあります。S様のお宅はマンションの高層階。これだけ大きなワークトップを一枚板で作ろうとすると、マンションの場合はどうしても搬入経路の確保が問題になります。キッチンの中央にパイプスペースが通っていることもあって、今回は特に現場で継いでシームレスな仕上がりにできる
「マンションのキッチンをプランニングするときは、まず、カウンターが搬入できるのかということを考えます。その点、
規格にとらわれず、使う人の想いを一つひとつ丁寧にかなえるオーダーキッチンを手がける作り手だからこその視点で、
【東京都S氏邸】
●エクレアキッチンショールーム
東京都文京区大塚3-1-10 ラ・ネージュ小石川1F
TEL.03-5940-4450
●キッチン製作/エクレアオーダーキッチン https://ekrea.jp
●設計・デザイン/アオイデザイン
●使用色/カームグレイッシュブルー