洗面台のサイズ・寸法はどう決める?
選ぶ際のポイントや注意点を解説

2025.04.11

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キッチンの高さの決め方は?適切な高さの計算方法や注意点について解説

洗面台は毎日使う場所だからこそ、適切なサイズを選ぶことが大切です。しかし、「どのサイズが自分の家に合うのか」「何を基準に選べばいいのか」と悩む方も多いのではないでしょうか。この記事では、洗面台のサイズ選びに関する基本知識からポイント、注意点までを詳しく解説します。リフォームや新築を検討している方はぜひ参考にしてください。

一般的な洗面台のサイズは?

一般的な洗面台のサイズは?

洗面台のサイズは、間口・奥行・高さなどいくつかの要素で構成されています。まずは一般的なサイズ感を把握しておきましょう。

間口

洗面台の間口(横幅)は、一般的に以下のサイズが主流です。

小型タイプ:45〜60cm
標準タイプ:75cm前後
大型タイプ:90〜120cm
ダブルボウルタイプ:150cm以上

住宅の洗面所では75cm前後の標準タイプが最も多く採用されています。ただし、最近では家族構成やライフスタイルに合わせて、大型タイプやダブルボウルタイプを選ぶ家庭も増えています。

奥行

洗面台の奥行は、スペースの効率的な活用と使いやすさのバランスが重要です。

コンパクトタイプ:40〜45cm
標準タイプ:50〜55cm
大型タイプ:60cm以上

奥行が深すぎると奥まで手が届きにくくなり、狭すぎると水はねの原因になるため、バランスが大切です。標準的な50〜55cmが使いやすいと言われています。

高さ

洗面台の高さは、使う人の身長に合わせるのが理想的です。

一般的な高さ:80〜85cm
低めの設定:75cm前後
高めの設定:90cm前後

日本の住宅では80cmが標準的ですが、使用する家族の平均身長を考慮して選ぶと良いでしょう。身長170cm以上の方が主に使用する場合は、85cm以上の高さがおすすめです。

鏡の高さ

鏡の高さも重要な要素です。

鏡の下端:洗面ボウルから10〜15cm上
鏡の上端:使用者の目線から20cm以上
標準的な高さ:床から180〜190cm

鏡は使用者全員の顔が見える高さに設置することが理想的です。家族の中で最も背の高い人と低い人の両方が快適に使えるよう調整しましょう。

洗面台のサイズを選ぶ際のポイントは?

洗面台のサイズを選ぶ際のポイントは?

適切な洗面台のサイズを選ぶためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。ここでは様々な観点から洗面台を選ぶ際のポイントを紹介します。

洗面所の広さや配置

洗面台のサイズを決める上で最も重要なのが、設置スペースの広さです。

洗面台の周囲:最低でも60cm程度の動作スペースを確保
扉の開閉:キャビネットの扉が開けられるスペースを考慮
通路幅:洗面台前の通路は最低80cm以上確保

また、洗面所の入口ドアの位置や窓の有無、配管の位置なども考慮に入れる必要があります。既存の配管位置から大きく変更する場合は、追加工事費用が発生することも覚えておきましょう。

洗面台の用途

洗面台の主な使用目的によってもサイズ選びは変わります。

洗顔・歯磨きだけの場合:間口60cm程度でも十分
化粧や身だしなみを整える場合:間口75cm以上、収納力のあるタイプが便利
洗濯物の手洗いも行う場合:間口90cm以上、深めのボウルが適している

一般的な洗面台の用途であれば間口75cmで問題ないですが、その他にも使用目的が考えられる場合、それらに合わせたサイズ選びをすることで、日々の使い勝手が大きく変わります。

洗面台を使う人の身長

洗面台の高さは、主に使用する人の身長に合わせることが理想的です。

身長150cm未満:高さ75cm前後
身長150〜170cm:高さ80cm前後
身長170cm以上:高さ85cm以上

家族内で身長差が大きい場合は、最も頻繁に使用する人の身長に合わせつつ、他の家族も使いやすい高さを選びましょう。子供用のステップを用意するのも一つの方法です。

洗面台を同時に使う人数

洗面台を同時に使うことが多い家庭では、広めのサイズにするなどの工夫が必要です。

2人で使う場合:間口90cm以上の広めのタイプ
家族が多い場合:ダブルボウルタイプ(間口150cm以上)
時間差で使う場合:収納力を重視したタイプ

特に朝の忙しい時間帯に家族が集中して使う場合は、十分な間口を確保することで、スムーズな身支度が可能になります。

洗面台のサイズを選ぶ際の注意点

洗面台のサイズを選ぶ際の注意点

ここまででご紹介してきたように、洗面台のサイズはそれぞれの家庭の事情に合わせて選ぶことが重要です。最後に、洗面台のサイズを選ぶ際の注意点をいくつか紹介します。

洗面ボウルが小さいと水がはねやすい

洗面ボウルのサイズは日々の使い勝手に直結する重要な要素です。適正なボウルサイズは直径35cm以上、深さは12〜15cm程度が理想的とされています。ボウルが小さすぎたり浅すぎたりすると、手を洗う際に水がはねやすくなり、洗面所全体が濡れてしまう原因になります。特に小さなお子さんがいる家庭では、水はねを防止するためにも、ある程度の大きさと深さを備えたボウルを選ぶことをおすすめします。快適な使用感と清潔さを保つためにも、ボウルサイズは慎重に選びましょう。

洗面所のスペースを最大限活用する

限られた洗面所のスペースを有効活用するためには、設置場所に合わせた洗面台のタイプ選びが重要です。コーナータイプは角に設置することで空間を効率的に使え、壁付けタイプは奥行きを抑えることで通路幅を確保できます。また、洗面所が変形した間取りの場合は、既製品にこだわらずオーダーメイドや造作洗面台も検討すると良いでしょう。特に狭い洗面所では、サイズ選びと配置の工夫によって、限られたスペースでも機能的で使いやすい空間を作ることができます。

洗面台でコンセントや窓をふさがない

洗面台の設置位置を決める際は、コンセントや窓の位置にも十分注意が必要です。ドライヤーや電気シェーバーなどの電化製品を使用する際のコンセント位置、自然光を取り入れたり換気をしたりするための窓の位置、そして顔を明るく照らす照明の配置など、これらの要素を考慮せずに洗面台を設置してしまうと、日常の使い勝手が非常に悪くなります。設置前に、これらの位置関係をしっかり確認し、快適に使用できる配置を検討しましょう。

ショールームで実物をチェックする

カタログやウェブサイトの情報だけでなく、実際にショールームで洗面台を見て触れることが非常に大切です。自分の身長に合った高さや奥行きを体感したり、実際に収納したいものが入るかスペースを確認したり、引き出しの動きや扉の開閉のしやすさをチェックしたりすることで、購入後の後悔を防ぐことができます。洗面台は毎日何度も使う重要な場所だからこそ、実物を見て確かめることで、想像とのギャップを埋め、本当に使いやすい洗面台を選ぶことができるでしょう。

まとめ

洗面台のサイズ選びは、快適な生活空間を作るための重要なポイントです。洗面所の広さや家族構成、使用目的などを総合的に考慮して、最適なサイズを選びましょう。間口75〜90cm、奥行50〜55cm、高さ80〜85cmという標準的なサイズを参考にしつつ、自分の家庭に合ったサイズを見つけることが大切です。また、実際に購入する前にはショールームで実物を確認し、使い勝手をチェックすることをおすすめします。毎日使う洗面台だからこそ、長い目で見て使いやすいサイズを選ぶことが、快適な住まいづくりにつながります。
また洗面台はサイズ選びだけでなく、素材選びも重要です。素材によって耐久性やメンテナンス性などが異なるため、日々の使用感にも大きく影響があります。洗面台に採用される代表的な素材としては、人工大理石が挙げられます。中でも人工大理石のコーリアン®は豊富なカラーバリエーションを持つ他、加工性が高く、洗面カウンターへの採用はもちろんのこと、洗面ボウルと洗面カウンターを一体化したい際に最適な素材の一つです。これから洗面台をリフォームする方や新築を検討している方はコーリアン®とはも併せて参考としてください。