
デュポン・MCC株式会社
2025.04.22
オフィスや店舗の顔となる受付カウンター。来訪者が最初に目にし、企業のイメージを左右する重要な場所です。そんな受付カウンターの素材選びは、見た目だけでなく機能性や耐久性などさまざまな観点から検討する必要があります。本記事では、受付カウンターの素材選びのポイントや、代表的な素材の特徴、選ぶ際の注意点などを詳しく解説します。適切な素材選びで、機能的で印象に残る受付空間を実現しましょう。
受付カウンターは単なる設備ではなく、お客様をお迎えする大切な場所です。素材選びにおいては、以下のポイントを押さえておくことが重要です。
受付カウンターは企業の顔であり、受付の印象によってその企業のイメージが決まるといっても過言ではありません。素材によって与える印象は大きく異なります。例えば、木材は温かみと高級感を演出し、人工大理石やクォーツストーンはモダンで洗練された印象を与えます。また、素材の色や質感も重要なポイントです。明るい色調は開放的な印象を、ダークな色調は落ち着いた雰囲気を作り出します。
企業のブランドイメージやオフィス全体のデザインコンセプトと調和する素材を選ぶことで、統一感のある空間づくりが可能になります。来訪者に与えたい印象を明確にした上で、それに合った素材を選びましょう。
受付カウンターは日常的に使用される場所であり、書類の受け渡しや荷物の一時置き場になることも多いため、耐久性は非常に重要です。素材によって耐久性は大きく異なります。例えば、天然木は美しい見た目がある反面、傷がつきやすいという特性があります。一方、人工大理石やクォーツストーンは衝撃に強く、長期間使用しても美しさを保ちやすい特徴があります。
また、重量物を置くことが多い場合は、たわみにくい素材を選ぶことも大切です。使用頻度や用途に応じて、適切な耐久性を持つ素材を選びましょう。
受付カウンターは多くの人が触れる場所であり、汚れやすい環境にあります。そのため、耐汚染性と日常のメンテナンスのしやすさも重要な選定ポイントとなります。表面の加工方法によっても耐汚染性は異なりますが、基本的に非多孔質の素材は汚れが染み込みにくく、拭き取りやすい特徴があります。
また、日々のメンテナンスのしやすさも重要です。特殊なクリーナーが必要な素材は、長期的な維持管理コストが高くなることもあります。普段の清掃方法と頻度を考慮した上で素材を選びましょう。
受付カウンターに使用される主な素材には以下のようなものがあります。それぞれの特徴を理解し、用途に合った選択をしましょう。
人工大理石は、アクリル樹脂やポリエステル樹脂に天然鉱物を混ぜ合わせて作られる素材です。本物の大理石のような高級感と美しさを持ち、加工性にも優れている点が特徴です。
【特徴】
⚫︎表面が滑らかで高級感があり、色や柄のバリエーションが豊富
⚫︎アクリル系人工大理石の場合は継ぎ目のない一体成形が可能で、デザイン性に優れている
⚫︎強い衝撃に強く、割れにくい
⚫︎熱に弱い場合があり、高温のものを直接置く際は注意が必要
人工大理石は、モダンでクリーンな印象を与えたい受付空間に適しています。特にホテルやクリニックなどの受付カウンターにおすすめです。
メラミン化粧板は、合板や木質ボードの表面にメラミン樹脂を含浸した紙を貼り付けて作られる素材です。耐久性に優れ、コストパフォーマンスの高さが特徴です。
【特徴】
⚫︎耐摩耗性、耐熱性、耐薬品性に優れ、汚れが染み込みにくい
⚫︎木目調や石目調など多様なデザインが揃い、価格が比較的安価
⚫︎強い衝撃で角が欠けることがあり、経年劣化により剥がれる可能性もある
⚫︎表面の質感が人工的に感じられることがあるが、メンテナンスは容易
メラミン化粧板は、コストを抑えながらも見栄えの良い受付カウンターを設置したい場合に適しています。特に頻繁に模様替えを行うオフィスや店舗におすすめです。
木材は温かみのある質感と高級感が特徴で、様々な樹種から選ぶことができます。ナラ、ウォールナット、チークなど、それぞれに異なる風合いがあります。
【特徴】
⚫︎自然な温かみと高級感があり、経年変化による味わいが楽しめる
⚫︎一点ものの独特の木目が魅力だが、傷がつきやすい面もある
⚫︎水や湿気に弱く変形する可能性があり、定期的なメンテナンスが必要
⚫︎他の素材に比べて高価な場合が多いが、補修や再塗装が可能
木材は、温かみのある雰囲気を作りたい場合や、ラグジュアリーな印象を与えたい高級ホテルやブティックなどに適しています。特にブランドの伝統や歴史を大切にする企業にもおすすめです。
クォーツストーンは、天然石英(クォーツ)を主原料とし、樹脂と顔料を混ぜ合わせて製造される人工石材です。非常に硬く、耐久性に優れているのが特徴です。
【特徴】
⚫︎耐久性、耐摩耗性に非常に優れ、非多孔質で汚れが染み込みにくい
⚫︎耐熱性、耐薬品性が高く、日常のメンテナンスが簡単
⚫︎高級感があるが、人工大理石に比べて価格が高い
⚫︎重量があり設置には頑丈な支持構造が必要で、修復が難しい場合がある
クォーツストーンは、高級感と耐久性を両立させたい場合に最適です。特に人の出入りが多く使用頻度の高い受付カウンターや、長期間のメンテナンスコストを抑えたい場合におすすめです。
最適な受付カウンターの素材を選ぶには、以下の点に注意することが重要です。
受付カウンターは空間全体のデザインと調和していることが重要です。床や壁の素材、色調、そして照明との相性も考慮しましょう。例えば木目調の床や壁がある空間では、同系統の木材を使ったカウンターが調和を生み出します。
また、企業のブランドカラーやロゴとの一貫性も大切です。受付カウンターは企業のイメージを伝える重要な要素ですので、ブランドイメージを強化するような素材選びをしましょう。
素材の特性と実際の使用環境の相性も重要なポイントです。例えば日当たりの良い場所では、日光による変色が少ない素材を選ぶことが大切です。木材は日光により徐々に色が変化するため、直射日光が当たる環境では注意が必要です。
また、湿度の高い環境では、湿気に強い素材を選ぶことが重要です。木材は湿度の変化により反りや割れが生じる可能性があるため、湿度管理が難しい環境ではメラミン化粧板やクォーツストーンなどの安定した素材がおすすめです。
さらに、受付業務の内容によっても適切な素材は異なります。例えば書類への記入や押印が多い業務では、表面が柔らかすぎない素材が適しています。
受付カウンターの素材選びでは、初期コストだけでなく、長期的な視点での費用対効果を考慮することが大切です。例えば初期費用は高くてもメンテナンス性が良く長持ちする素材を選ぶことで、長期的には経済的になる場合があります。
予算設定の際には、素材自体の価格だけでなく、施工費や将来的なメンテナンスコストも含めて検討しましょう。また、リニューアル頻度も考慮に入れることが重要です。頻繁に模様替えを行う店舗であれば、コストを抑えた素材が適している場合もあります。
受付カウンターの素材選びは、見た目の美しさだけでなく、機能性や耐久性、そして経済性など多角的な視点から検討することが重要です。適切な素材を選ぶことで、来訪者に好印象を与え、長く使い続けられる受付カウンターを実現することができます。企業のイメージを左右する重要な要素である受付カウンターだからこそ、素材選びにはこだわりたいものです。最適な素材を選び、機能的で美しい受付空間を作り上げましょう。
また人工大理石は高級感を演出できることから、受付カウンターに人気の素材です。中でも人工大理石のコーリアン®は豊富なカラーバリエーションを持つ他、加工性が高く、曲げ加工や継ぎ目の目立たない接着が可能であるため、受付カウンターに最適な素材の一つです。受付カウンターの素材を検討している方は
コーリアン®とはも併せて参考としてください。