人工大理石は受付カウンターの素材に最適?
注意点や他素材との比較も解説

2025.05.22

Share on

  • facebookにシェア
  • tweetする
人工大理石は受付カウンターの素材に最適?注意点や他素材との比較も解説

オフィスや店舗の顔となる受付カウンター。その素材選びは見た目だけでなく、機能性や耐久性も考慮する必要があります。近年人気が高まっている人工大理石は、天然石の美しさを持ちながらも扱いやすい素材です。本記事では、人工大理石の受付カウンターの特徴や注意点、他素材との比較について詳しく解説します。カウンターの素材選びにお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

人工大理石の受付カウンターの魅力とは

I型キッチンのレイアウトの種類

人工大理石は美しいデザイン性と高い機能性を兼ね備えた人気の素材であり、その加工性や耐久性から、多くの商業施設に採用されています。ここでは、人工大理石の受付カウンターの魅力について詳しく解説していきます。

意匠性が高く、継ぎ目のない一体成形が可能(アクリル系人工大理石の場合)

人工大理石の最大の魅力は、その高い意匠性にあります。天然石のような美しい模様や質感を持ちながらも、色や柄のバリエーションが豊富で、インテリアデザインに合わせた選択が可能です。また、特殊な製法により継ぎ目のない一体成形ができるため、スタイリッシュで美しい仕上がりになります。 さらに、曲面や複雑な形状にも対応できるため、デザイン的な自由度が高いのも特徴です。受付カウンターのような来訪者が最初に目にする場所には、高級感と洗練された雰囲気を演出できる人工大理石が適しています。
また、人工大理石の中でもコーリアン®は加工性が高く、継ぎ目のない一体成形を得意としている素材です。コーリアン®の加工について詳しく知りたい方は、加工例を参考にしてください。

耐久性に優れている

人工大理石は、アクリル樹脂やポリエステル樹脂が主成分で、衝撃に強く、割れにくいという特性を持っています。天然石と比較しても耐久性に優れており、長期間美しい状態を保つことができます。
また、素材自体に防水性があるため、水濡れによる劣化も少なく、水回りでも安心して使用できます。受付カウンターは多くの人が利用する場所であるため、この耐久性の高さは大きなメリットといえるでしょう。

汚れが染み込みにくく、掃除がしやすい

人工大理石は非多孔質な素材であるため、液体や汚れが内部に浸透しにくいという特徴があります。そのため、コーヒーやインクなどがこぼれても、すぐに拭き取れば染みになりにくいのです。
また、表面が滑らかで継ぎ目がないため、埃や汚れがたまりにくく、日常のお手入れも簡単です。消毒用アルコールなどで拭いても素材が痛みにくいため、清潔な状態を保ちやすい点も受付カウンターに適している理由の一つです。

受付カウンターに人工大理石を採用する際の注意点

受付カウンターに人工大理石を採用する際の注意点

上述のように、人工大理石はデザイン性と機能性を兼ね備えた素材ですが、使用していく上ではいくつかの注意点もあります。ここでは、人工大理石を受付カウンターに採用する際に注意すべきポイントをご紹介します。

小傷がついてしまうことがある

人工大理石は天然石に比べると柔らかい素材であるため、鋭利なものを落としたり、硬いものでこすったりすると、小さな傷がつきやすいという弱点があります。特に黒や濃い色の人工大理石は、傷が白く目立ちやすくなります。
受付カウンターでは、バッグや鍵、パソコンなどを置くことが多いため、傷防止のための対策が必要です。例えば、傷がつきやすい場所にはマットを敷くなどの工夫をするとよいでしょう。

耐熱性はそこまで高くない

人工大理石は一般的に60〜80℃程度の耐熱性を持っていますが、天然石やクォーツストーンなどの他素材に比べると、耐熱性は高くありません。熱い飲み物を直接置くと、変色や変形の原因になることがあります。また人工大理石がアクリル系かポリエステル系かによっても耐熱性が異なってくるため、事前に性質を確認する必要があります。
受付での使用では熱いものを直接置くことは少ないかもしれませんが、カフェやレストランの受付カウンターなど、熱いものを扱う可能性がある場所では注意が必要です。基本的にホットドリンクのコップ程度では変色や変形は起きづらいですが、念のためコースターなどを用意しておくといった対策をしておくことが望ましいでしょう。

特別な加工をする場合は費用がかかる

人工大理石はアクリル系の場合は自由な形状に加工ができる一方、複雑なデザインや特殊な形状を求める場合は加工費用が高くなる傾向があります。また大きなサイズになるほど運搬や施工の難易度も上がり、コストが増加します。
予算に余裕がない場合は、シンプルなデザインを選ぶか、人工大理石を部分的に使用するなど、コストを抑える工夫が必要です。特別な加工が必要となる場合は、導入前にデザイン、サイズ、加工内容等について、メーカーや加工店へ細かく確認をしましょう。

受付カウンターに採用される人工大理石以外の素材とは

受付カウンターに採用される人工大理石以外の素材とは

人工大理石の他に、受付カウンターに使用される主な素材には以下のようなものがあります。それぞれの特徴について解説していきます。

メラミン化粧板

メラミン化粧板は、合板や木質ボードの表面にメラミン樹脂を含浸した紙を貼り付けて作られる素材です。耐久性に優れ、コストパフォーマンスの高さが特徴です。

【特徴】
 ⚫︎耐摩耗性、耐熱性、耐薬品性に優れ、汚れが染み込みにくい
 ⚫︎木目調や石目調など多様なデザインが揃い、価格が比較的安価
 ⚫︎強い衝撃で角が欠けることがあり、経年劣化により剥がれる可能性もある
 ⚫︎表面の質感が人工的に感じられることがあるが、メンテナンスは容易

メラミン化粧板は、コストを抑えながらも見栄えの良い受付カウンターを設置したい場合に適しています。特に頻繁に模様替えを行うオフィスや店舗におすすめです。

木材は温かみのある質感と高級感が特徴で、様々な樹種から選ぶことができます。ナラ、ウォールナット、チークなど、それぞれに異なる風合いがあります。

【特徴】
 ⚫︎自然な温かみと高級感があり、経年変化による味わいが楽しめる
 ⚫︎一点ものの独特の木目が魅力だが、傷がつきやすい面もある
 ⚫︎水や湿気に弱く変形する可能性があり、定期的なメンテナンスが必要
 ⚫︎他の素材に比べて高価な場合が多いが、補修や再塗装が可能

木材は、温かみのある雰囲気を作りたい場合や、ラグジュアリーな印象を与えたい高級ホテルやブティックなどに適しています。特にブランドの伝統や歴史を大切にする企業にもおすすめです。

クォーツストーン

クォーツストーンは、天然石英(クォーツ)を主原料とし、樹脂と顔料を混ぜ合わせて製造される人工石材です。非常に硬く、耐久性に優れているのが特徴です。

【特徴】
 ⚫︎耐久性、耐摩耗性に非常に優れ、非多孔質で汚れが染み込みにくい
 ⚫︎耐熱性、耐薬品性が高く、日常のメンテナンスが簡単
 ⚫︎高級感があるが、人工大理石に比べて価格が高い
 ⚫︎重量があり設置には頑丈な支持構造が必要で、修復が難しい場合がある

クォーツストーンは、高級感と耐久性を両立させたい場合に最適です。特に人の出入りが多く使用頻度の高い受付カウンターや、長期間のメンテナンスコストを抑えたい場合におすすめです。

まとめ

人工大理石の受付カウンターは、高い意匠性と適度な耐久性、そして手入れのしやすさという特徴を持っています。オフィスや店舗の顔となる受付に高級感と清潔感を与えることができる素材であり、受付カウンターに最適な素材の一つです。一方で注意点もあるため、使用環境や予算に合わせて他素材と比較検討し、より適した素材を採用しましょう。 また人工大理石のコーリアン®はアクリル系の人工大理石であり、豊富なカラーバリエーションを持つ他、加工性が高く、継ぎ目のない一体成形が可能です。しっとりとした質感はお客様をお出迎えする場に最適の素材です。受付カウンターに人工大理石の採用を検討している方は コーリアン®とはも併せて参考としてください。