ラグジュアリーな空間を提供する
ホテルのような病院
社会医療法人 杏嶺会 一宮西病院

2024.2.27

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全長11m超の受付カウンターはコーリアン®「リバーパール」。シームレス加工の美しさが際立つ。

ホスピタリティが息づく病院づくり

 “断らない医療”を掲げ、愛知県一宮市の中核病院として地域医療を支える一宮西病院が、2023年7月、新たに地上11階、延べ床面積約3.6万㎡のB棟を増築した。既存の建物であるA棟の南側に、ほぼ同一規模の新棟が完成したことにより、総敷地面積・延べ床面積はこれまでの2倍、ベッド数は約1.6倍の801床となり、医療法人として県下でも最大級の規模となった。
 一宮西病院がこだわるのが“ホテルのような病院”だ。「来院される方にリラックスしていただける雰囲気を提供したいという上林弘和理事長の想いを形にするために、従来のホスピタルイメージを覆すラグジュアリーな病院づくりを行ってきました。ホテルのようにおもてなしの心を大切にした病院づくりをすることで、働く職員のホスピタリティも高まっています」と病院事務長代行 川井悦嗣氏は語る。
 新棟には「ホスピタルストリート」と名付けられた開放的な空間があり、吹き抜けからやわらかな光が差し込んで、まるで空港のラウンジのよう。内装は落ち着いたシックなトーンで統一され、ホテルフロントさながらの雰囲気が漂う。コンシェルジュが笑顔で迎えてくれる総合案内もあり、来院者は広々とした待合スペースでゆったりとくつろぐことができる。

左側の建物が増築された新館B棟、右側が既存の本館A棟。

メディカルサポートセンター受付。ホテルフロントのような雰囲気が漂う。

全長11m超の美しき受付カウンター

 新棟の増築に伴い、A棟にあった健診センターがリニューアルされ、B棟の1階にメディカルサポートセンターとしてオープンした。その受付カウンターに、コーリアン®「リバーパール」が使われている。ダークな色合いの内装に浮かび上がる全長11m超のカウンターはシンプルを極めた美しさ。間接照明の灯りを受けて水平ラインがくっきりと際立ち、圧巻の存在感だ。受付背面は銀箔をモチーフにしたガラスモザイクのきらめくアクセント壁で彩られ、フロストガラス張りの光沢ある柱とも調和して、洗練された空間を演出している。
 「11mもの長さがあるカウンターを凛と美しく演出するためには、塊感のあるマッシブなデザインにする必要がありました。できるだけ線をなくしてシンプルな一枚の板に見せたかったので、継ぎ目が見えにくいシームレス加工ができるコーリアン®は最適の素材でした。また、病院は常に清潔を保たなければなりません。コーリアン®は耐久性が高いうえ、均質なソリッド素材なので汚れが染み込みにくく、メンテナンスがしやすいことも魅力でした」と設計担当者は語る。
 コーリアン®カウンターの奥行きはわずか35cm。スリムな形状も美景のポイントだが、「奥行きを抑えることで、来院される方とスタッフの距離感が縮まり、フレンドリーにお迎えできる」という利点もあるという。コーリアン®カウンターの内側には待合スペース側からは見えない形でPCカウンターが設置され、機能性もしっかりと確保されている。

待合スペースのテーブルも受付カウンターと同柄のコーリアン®「リバーパール」で統一している。

 待合スペースも従来の病院のイメージとは一線を画す。カウンターと同柄のコーリアン®製のテーブルを囲むようにソファが置かれ、ホテルラウンジのような居心地だ。上質感に包まれたちょっと贅沢な雰囲気の中でゆったりと過ごせるこのような病院なら、待ち時間も癒やしのひとときに変わるにちがいない。

【社会医療法人 杏嶺会 一宮西病院】
https://www.anzu.or.jp/ichinomiyanishi/
●設計/株式会社日建設計
●使用色/リバーパール